CPUのプロセスルールとは?【性能と価格への影響・7nmのインパクト】

ヨッチヨッチ

こんにちは。代表のヨッチです。
ミライヨッチにお越しいただき、ありがとうございます。

CPUには、プロセスルールという決まりごとがあります。
メーカーごとにプロセスルールに違いがあって、スペック・コスパにも大きな影響があります。

ここではCPUのプロセスルールとは何か、性能・価格にどんな影響があるのか解説します。

プロセスルールを知ることで、なぜAMDのRyzenシリーズが大人気なのかわかります。
Ryzenが話題になっている理由、それが「7nm」という数字のインパクトです。

CPUのプロセスルールとは?

CPUのプロセスルールとは、CPU内の配線の幅のことです。
配線幅が細いほど、CPUをより精密に製造することができます。

プロセスルールのイメージ

画像のように、プロセスルールが細かいほど回路がギッシリと詰め込まれています。

CPUにとってメリットがあるのは、配線幅が細いほうです。
なので、時が経つほどプロセスルールの微細化が進んでいます。

現時点でもっとも細かいプロセスルールは7nmです。(2020年8月現在)

Core 2 Duoの時代では、なんと65nmだったこともあります。
最新CPUと比べると、9倍以上も線幅が太かったことになります。

CPUの構造は、このように進化してきました。

プロセスルールが微細化するとどうなる?

プロセスルールが微細化することで、どんなことが起こるのか?
簡単に説明すると、CPUの性能が向上してコストパフォーマンスが良くなります。

例えば、現時点でもっとも細かい「7nm」は、大人気のRyzen(第3世代)が採用しています。
Ryzenが話題になっている理由こそ、まさにプロセスルールが要因となっているのです。

性能が上がったら消費電力はどうなる?

プロセスルールの微細化によって、CPUの性能が上がり、コスパが良くなるとお伝えしました。
では、性能が上がるにつれて消費電力も上がっていくのでしょうか?

その答えは「No」です。

CPUの構造上、プロセスルールが細かくなるにつれて消費電力は抑えられます。
性能・コスパの向上に加えて、消費電力も下がります。

なので、プロセスルールは微細であればあるほど良いということです。

Intelのプロセスルールについて

Intelで今もっとも微細なプロセスルールは「14nm」となっています。
現在は10nmを開発中ですが、少し難航しているようです。

ちなみに、Intelは独自のプロセスルールを採用しているのでAMDと同列では語れません。
ただ、それでもRyzenと7nmの差があるのは大きいです。

そのため、現時点ではIntelよりもAMDのシェアが大きくなっています。

もちろん、今後の競争によってまたシェアが入れ替わる可能性もあります。
いずれにせよ、プロセスルールがCPUの性能・価格を決めるということです。

【まとめ】プロセスルールが細かいほど総合力は高い

CPUのプロセスルールは、細かければ細かいほどメリットは大きくなります。

  1. CPUの性能が上がる
  2. コストパフォーマンスが良くなる
  3. 消費電力が抑えられる

このように3つもメリットがあるので、一石三鳥です。
だからこそ、CPUメーカーはプロセスルールの微細化に力を注いでいます。

そして、2020年8月現在のプロセスルールは以下のようになっています。

Intel
プロセスルール:「14nm」
AMD
プロセスルール:「7nm」

上記は最小の数値なので、CPUのグレードによって線幅は異なります。
最新・最上位のCPUでは、今のところAMDのRyzenが優勢です。

プロセスルールによって、CPUのトレンドが作られているといっても過言ではありません。
もしIntelがAMDを超えるほどのプロセスルールを採用すれば、また勢力図は入れ替わるでしょう。

テクノロジーの進化をチェックする指標の1つとして、覚えておくと面白いと思います。